チタンは軽量かつ高強度で、耐食性にも優れた素材として航空宇宙・医療・自動車など幅広い分野で採用が進んでいます。しかし、チタン素材はその優れた特性の裏返しとして加工難易度が非常に高く、特に線材の曲げ加工やばね成形においては高い技術力と専用設備が求められます。
従来の金型を用いた曲げ加工では、チタン特有のスプリングバック(弾性回復)への対応が難しく、金型の修正に多大なコストと時間がかかるという課題がありました。こうした課題を解決する設備として、当社では14軸制御のコイリングマシンを導入し、チタン加工における生産性と品質の両立を実現しています。

当社が導入した14軸制御のコイリングマシンは、線径0.4mm〜2.5mmの範囲に対応しており、チタンをはじめとする難加工材の精密な線材成形を得意としています。コイリングマシン導入以前は、曲げ箇所ごとに専用の金型を製作し、一つひとつ手作業に近い工程で加工を行っていました。
この方法では金型製作費用がかさむだけでなく、人件費や段取り替えの工数も大きな負担となっていました。コイリングマシンの導入により、これらの金型代・人件費の大幅な削減が実現し、チタン加工部品の単価引き下げにつなげることができました。
さらに、無人運転による24時間連続稼働体制の構築も可能となり、チタン精密加工における量産対応力が格段に向上しています。
コイリングマシンを活用する最大のメリットは、形状変更への柔軟な対応力です。従来の金型を用いた曲げ加工では、設計変更や微調整のたびに金型の修正が必要となり、修正費用の発生はもちろん、納期への影響も避けられませんでした。
特にチタン素材は加工中の挙動が読みにくいため、試作段階での形状修正が頻繁に発生するケースも少なくありません。その結果、ある程度の妥協を受け入れざるを得ない場面もありました。しかし、14軸制御のコイリングマシンであれば、プログラムの変更だけで曲げ角度や形状の微調整が容易に行えます。
これにより、チタン加工において妥協のない高精度な部品づくりが可能となりました。
チタン素材を用いた線材加工・ばね加工は、医療機器の部品や精密機械のスプリング、さらには腐食環境下で使用される産業機器の構成部品など、高い信頼性が求められる用途で多く採用されています。当社ではコイリングマシンの高い制御性能を活かし、チタン精密加工において安価かつ高品質な部品を安定的にお客さまへ提供しております。
チタン加工に関するご相談や、形状についてのお打ち合わせなど、お気軽にお問い合わせください。難加工材であるチタンの可能性を最大限に引き出すソリューションをご提案いたします。