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チタンクリエーター福井

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形状記憶合金のスウェージング加工で強度UP!曲がりにくくバネ性向上

形状記憶合金は、特定の温度で変形しても元の形状に戻るという驚異的な特性を持つ素材です。医療分野から産業用途に至るまで、そのユニークな機能性により多様な分野で活用されています。しかし、その優れた形状記憶特性とは裏腹に、強度やバネ性といった機械的特性においては、より高い性能が求められる場面も少なくありませんでした。そこで今回ご紹介するのが、この形状記憶合金の潜在能力を最大限に引き出し、その限界を打ち破る革新的な加工技術「スウェージング加工」です。

形状記憶合金の限界突破!スウェージング加工で強度を飛躍的に向上

形状記憶合金は、温度変化に応じて形状を記憶・回復する「形状記憶効果」や、外部応力によって変形しても温度を戻せば元の形状に戻る「超弾性」といった特性を持つ、非常に魅力的な素材です。しかし、一般的な金属材料と比較すると、特に高負荷がかかる環境下では、強度不足が課題となるケースもありました。精密な部品や厳しい使用条件が求められる用途では、この強度の限界が、形状記憶合金の適用範囲を狭める要因となっていたのです。

この課題を解決するのが、スウェージング加工です。スウェージングは、素材をダイスと呼ばれる金型に通し、外側から連続的に叩くことで直径を細くし、同時に材料を緻密化させる冷間加工の一種です。この加工により、材料内部の結晶構造が微細化され、転位密度が増加します。結果として、形状記憶合金の強度、特に降伏強度や引張強度が飛躍的に向上し、より頑丈で耐久性の高い素材へと生まれ変わるのです。単に形状を整えるだけでなく、素材そのもののポテンシャルを引き出す画期的な技術と言えるでしょう。

曲がりにくくバネ性もUP!進化した形状記憶合金が拓く新世界

スウェージング加工によって強度が向上した形状記憶合金は、その結果として「曲がりにくさ」も格段に向上します。高い強度は、外部からの力に対して変形しにくくなることを意味し、特に細径のワイヤーやロッドなど、曲げ応力に晒されやすい部品において、その効果は顕著です。従来の形状記憶合金では避けられなかった塑性変形(元に戻らない変形)を抑制し、より過酷な環境下での安定した動作を可能にします。

さらに、スウェージング加工は形状記憶合金の「バネ性」をも向上させます。強度が上がることで、材料が弾性的に変形できる範囲が広がり、より大きなエネルギーを蓄え、解放できるようになります。これは、繰り返し変形が求められるバネ部品やアクチュエーターにおいて、信頼性と耐久性を大幅に高めることに直結します。曲がりにくく、優れたバネ性を兼ね備えた進化した形状記憶合金は、医療機器、ロボット、航空宇宙といった最先端分野において、これまで不可能だった新たな設計や機能を実現し、まさに「新世界」を切り開く可能性を秘めているのです。

スウェージング加工は、形状記憶合金の秘められたポテンシャルを最大限に引き出し、その性能を飛躍的に向上させる画期的な技術です。この加工によって、素材は単に強度が上がるだけでなく、曲がりにくく、そして優れたバネ性を獲得します。これにより、従来の形状記憶合金では適用が困難であった高強度・高耐久性が求められる分野においても、その利用が大きく広がるでしょう。形状記憶合金の新たな進化は、未来の技術革新を加速させる重要な鍵となるに違いありません。